奴隷制度を終わらせることはできなかったが、奴隷制度を終わらせた戦争を始めた英雄
女の体は女のもの
ハリウッドはアジア文化の軽視をやめろ、餅の声を聴くな
Dare to fall in love.
— Netflix (@netflix) October 23, 2020
Dash & Lily arrives November 10 pic.twitter.com/cQ9XOPRWBZ
The Baby-Sitters Club is back!
— Netflix (@netflix) July 3, 2020
Get to know (the new) Kristy, Mary-Anne, Claudia, Stacey, and Dawn pic.twitter.com/IVuYXdtPsF
For many Asian American kids, Claudia Kishi was the first time they saw themselves as a main character. Now they're all grown & making their own art to ensure future generations see themselves too
— Netflix (@netflix) July 15, 2020
Follow @yumisakugawa @cblee_cblee @angryasianman @NaiaCucukov @sarahkuhn @robochai pic.twitter.com/iT5iIY2tld
Get your first look at Never Have I Ever, a coming-of-age comedy about the complicated life of a modern-day first-generation Indian American teenage girl, executive produced by Mindy Kaling and starring newcomer Maitreyi Ramakrishnan.@neverhaveiever premieres April 27 pic.twitter.com/5J6DsHsI4T
— Netflix (@netflix) March 19, 2020
A comedy that’s not as innocent as it looks. Check out the Red Band Trailer for #GoodBoysMovie and see it in theaters this August. pic.twitter.com/znLpcxEkxi
— Good Boys (@GoodBoysMovie) March 11, 2019
コロナのある世界のドラマの話
Don't forget the first two episodes of #Staged tonight at 10:45 on @BBCOne starring @michaelsheen and #DavidTennant and then all other episodes available immediately after on @BBCiPlayer @georgiaEtennant @SimonEvans25 @PhineasGlynn pic.twitter.com/PpP53tsXkx
— Staged (@staged2020) June 10, 2020
The staff of legends. Watch @Mythic_Quest: Raven’s Banquet on February 7 on the Apple TV app with an Apple TV+ subscription: https://t.co/fCKSDPVMtu pic.twitter.com/vbYiYggRGa
— Mythic Quest (@mythic_quest) January 7, 2020
There's a lot to unpack here. #Superstore is back in business Thursday, October 29 on @NBC. pic.twitter.com/PjnF7puHbH
— Superstore (@NBCSuperstore) October 8, 2020
One Week. #GreysxStation19 pic.twitter.com/jcvgTVyayt
— Greys Anatomy (@GreysABC) November 6, 2020
ウィル・フェレルの『ユーロビジョン歌合戦』はユーロビジョンを(あんまり)わかってない
2016年のホスト2人による幕間のセルフパロディを観ると、パフォーマンスの傾向が一気につかめる。
これによると、ユーロビジョンに勝つ秘訣はこうだ。
➀とりあえず皆の気を引く。ホラ貝でも吹く。
➁太鼓。できれば裸の男性に叩かせる。おばあちゃんに叩かせてもよい。
➂誰も聴いたことのない民族楽器を使う。この場合は髭のおじいちゃんのほうがよい。でっち上げても誰もわからない。
➃バイオリンを使う。バイオリンは勝つ。
➄よりモダンな路線で行きたければDJにスクラッチするフリをさせる。
➅記憶に残る衣装を着る。
➆愛か平和についての歌を歌う。ABBAは戦争についての歌を歌って優勝したけど、これはおすすめしない。
(その他:ピアノを燃やす、ローラースケートを履かせたロシア人を登場させる、回し車で人を走らせるetc.)
これだけでも、映画に使える面白おかしな特徴が満載であることが分かるだろう。実際は映画の中でウィル・フェレル&レイチェル・マクアダムス演じるラーズ&シグリットやデミ・ロヴァート演じるカティアナが歌っていたような、圧倒的歌唱力を見せつけるようなバラードやユーロポップが多い印象があるが、このカオスさが愛されているのだ。
しかし、この中で映画に反映されていたのは、ダン・スティーヴンス演じるロシア代表が従えていた「裸の男性」たち(太鼓はなし)と、➅と➆くらいだ。
英ガーディアンのレビューがこの映画について私の言いたかったことを先に言ってくれているので紹介したい。
Ferrell’s fame, Americanness and straightness mean that the film, in aiming for a mainstream comedy audience, misses the boat on campness.
ウィル・フェレルの著名さ、アメリカ人らしさ、ストレートさが、メインストリームのコメディを目指す上で、「キャンプさ」を取り入れる妨げになっている。
Campという言葉はいささか説明が難しいが、昨年ニューヨークのファッションの祭典「メットガラ」のテーマに採用されたことで話題になった。(参考)LGBTQと結び付けられることも多いこのcamp要素を多分に含み、ドラッグクイーンのオーストリア代表コンチータ・ヴルストやイスラム教徒でもあるフランス代表ビラル・ハッサニといったアイコニックなLGBTQパフォーマーを輩出してきたユーロビジョンをせっかく題材にするのに、主人公2人はヘテロなのだ。幼なじみのこの2人がくっつくのか?くっつかないのか?というのがこの映画のサブプロットで、「2人は兄妹?」「違う違う」というギャグ(?)が繰り返し劇中で使われるのを、ガーディアンの筆者は「なぜか近親相姦を仄めかせばホモセクシャルカップルにしないことの埋め合わせになると思っている」と痛烈に批判している。
出場者皆が集まって前夜祭的に一緒に歌う場面では、実際に近年ユーロビジョンに出場したアーティストが多数出演した。その中には前述の二人を含むLGBTQアーティストもいたものの、あくまで大勢のなかの一人にすぎなかった。コンテスト本番で歌うシーンがあった出場者のうち、「明確に」クィア性が押し出された人はいなかった(ダン・スティーヴンスのキャラクター設定は、ロシアへの風刺が効いていてよかった)。
もう一つ映画が大きくスポットを当てなかったユーロビジョンの重要ポイントが、民俗音楽だ。アイスランドの小さな村から出場するという設定の主人公たちは、村のパブで連夜歌を披露している。自分たちの曲を歌いたいのに、村人が愛する、ポップソングがヒットしすぎて半分民謡になったような曲『Jaja Ding Dong(ヤーヤーディンドン)』を毎回歌わされる。これは良かったのだが、肝心のコンテストでは、こうした地域特有の文化を取り入れたパフォーマーがほとんどいなかったのだ(ダン・スティーヴンスの曲はロシア代表なのになぜかラテンテイストだった)。
(話が逸れるがエンディングで急にまったくテイストの違うアイスランドのバンドSigur Rosの曲が使われたのは何だったのだろうか。非アイスランド人ばかりにアイスランド人を演じさせた埋め合わせだろうか。)
(↑2012年に出場しウドムルト語で歌い準優勝したロシア代表「ブラン村のおばあちゃんたち」は大変話題になった)
きちんとクライマックスに取り入れられていた要素もある。主人公たちはいつもは英語で歌っていたのだが、シグリットが密かに自分で書いていた曲を決勝で歌うことにし、サビでアイスランド語を披露する(本番の歌声はレイチェル・マクアダムスではなくスウェーデン人歌手のモリー・サンデーン)。テレビでその様子を観ていた故郷の村人たちは、「アイスランド語で歌ってる!!」と歓喜するのだ。
より多くの人が理解する英語で歌うのか?自国語で歌うのか?というのは例年多くのアーティストが悩む問題で、現在は参加者の自由となっているが、一律自国の公用語に制限されたり、英語に制限されたりとルールが変更されてきた歴史がある。
ちなみに、もともと英語で、ほかのどの参加国よりも世界的なアーティストを輩出してきたであろうイギリスは、嫌われ者的ポジションにあると言っていい。近年ことごとくコケており、私が昔ファンだったボーイズグループのBlueが2011年にイギリス代表になった時は「やめてぇぇ」と悲鳴を上げたものだ。個人的には、イギリスをおちょくるシーンがあったら最高のギャグになったのにと思う。
(↑「何で皆イギリスが嫌いかわかったね」「誰よりもイギリス人が一番イギリス代表を嫌っている」などとコメントがついてしまっている悪名高き2007年イギリス代表)
この映画は、ユーロビジョンの魅力を伝えるというより、一組の出場者を軸にしたいつものおバカコメディにユーロビジョンをちょっと取り入れた、愉快な歌満載の作品だと思えば満足度が上がる。いや、最初からそう思っていた人が大半か。さんざんユーロビジョンを語ったが、私はそこまで熱烈なファンだった訳ではない。今回の映画を観て改めてユーロビジョンの魅力に気付き、どうしてもこれをきちんと伝えねば!という謎の衝動に駆られてしまった。気付きを与えてくれた映画に感謝したい。
マイノリティ表象や性的搾取について考えるための配信系コンテンツ6選+1
色々排他的な言説を目にして怒っていたが、意見すべきところに意見してなお余った怒りを消化しようと、マイノリティ表象や性的搾取についてわりとド直球に考えさせる配信系コンテンツの紹介を一気に書いた。
AppleTV+は作品数が少ないのでまだ人気がないけど、オリジナルコンテンツのクオリティがとても高いのでもっと観られて良いと思う。Apple製品を最近買った人は大体一年間無料、そうじゃない人もオリジナルコンテンツはすべて1話または2話だけ無料で観られる。
※ネタバレ注意
ザ・モーニングショー(The Morning Show)
特殊メイクでカズ・ヒロさんがオスカーを受賞したのも記憶に新しい『スキャンダル(Bombshell)』は、実話に基づいてかなり淡白にテレビ局幹部のmetooスキャンダルを描いた。こちらはそれにエンタメ性も詰め込んだような、ニュース番組の看板キャスターの失脚とその後。
中心人物は、性暴行で複数の女性に訴えられてもいつまでも合意の上だと言い張る男性キャスターのミッチ、長年ミッチと一緒に番組の顔を務めてきた女性キャスターのアレックス、ミッチの後任に急遽指名される女性レポーターのブラッドリー。正義感を持って真実を追求しようとするが男社会の中で常に叫ぶように正しさを訴えねばならず、あげくモンスター扱いされてきたブラッドリーは、最近フェミニストから再注目されている田嶋陽子を思い出させる。
ほかにも、訴えたり代わりに昇進を受け入れたりとそれぞれの決断をする被害女性たち、事件を揉み潰してきた局の幹部、見てみぬフリをしていた周りの番組スタッフ、ミッチと不倫関係にあったスタッフ、自分たちの関係もバレたら糾弾されるのではと思い悩む番組内の歳の差カップル、ミッチが「モンスターはこいつであって自分とは違う」と卑下する未成年を性的搾取してきた映画監督など、metooをめぐるあらゆる立場の人が描かれる。
ジェニファー・アニストンはアレックス役で全米映画俳優組合賞を受賞している。
テレビが見たLGBTQ(Visible: Out on Television)
アメリカのテレビでどのように性的マイノリティが描かれてきたか、各時代のクリエーターや出演者の話を交えてものすごく網羅的に振り返る。同性愛が違法とされていた時代の番組から、ドラマで初めて登場人物がカミングアウトした瞬間はもちろん、Glee、Grey's Anatomy(後述)、Empire(後述)、Billions、THE WIRE、Queer as Folk、Queer Eye for the Straight Guy、RuPaul's Drag Raceなど思いつく限りの近年のドラマやリアリティ番組が紹介される。
特に人気司会者のエレン・デジェネレスが主演していたコメディドラマで(役柄の上でも本人としても)カミングアウトしたときの経緯を改めて知ると、彼女がいかにLGBTQコミュ二ティの中で大きな存在かがわかる。今でこそブッシュ元大統領と会っているところを激写されたり、人のプライベートを詮索するようなインタビューをしたり、すぐに人を性的オブジェクト化して見ようとしたり、アジア人への偏見が隠しきれなかったりして批判されることも多いエレンだが、彼女もカミングアウト後一度は雲隠れせざるを得なかった過去を考えると、(語弊はあるが)そんな醜聞ですら感慨深い。
ちなみにドラマの中でエレンが愛を告白した相手は、先日『マリッジ・ストーリー』での演技で賞レースを総ナメしたローラ・ダーン。彼女も番組出演後しばらく仕事を干されていたらしい。
マスター・オブ・ゼロ(Master Of None)
インドからの移民の息子であるアジズ・アンサリが主演し、台湾からの移民を両親に持つアラン・ヤンと共同で製作を務める、マイノリティ表象をかなり意識したコメディドラマ。ニューヨークの小洒落た風景やインテリア、グルメ好きが撮っていると分かる多国籍なフードの数々、センス抜群の音楽が心地よく(New Editionに惚れ直す)、アメリカのマイノリティの日常生活にスッと誘ってくれる。
S1E2『Parents』では、アジズ演じるDevと台湾系の友人ブライアンがそれぞれの両親にアメリカに来たいきさつを改めて尋ねてみる。アジズの実の両親がそのままのインド訛りで両親役を演じ、まるで本当に友人の両親の話を聞いているような気分になる。アメリカに来てからの数々の苦労話は、彼らの実話を基にしているという。
メインキャラをほとんど登場させずニューヨークの市井の人々の日常をただただ描いたS2E6『New York, I Love You』では、聾唖者の夫婦が手話で性生活について話し合い、ドアマンが入居者に振り回され、タクシー運転手たちが夜遊びを楽しむ。
毎年の感謝祭を通してレズビアンの娘と母の20年余りを描いたS2E8『Thanksgiving』のきめ細やかさは特に秀逸だ。Devの幼馴染のデニースを演じたリナ・ウェイスは、自身の母親へのカミングアウトの経験をもとにこの回の脚本を書いた。デニースの部屋に貼ってあったジェニファー・アニストンのポスターも、ダイナーでのカミングアウトも、恥ずかしいインスタグラムのアカウント名を持つガールフレンドも実話だという。アジズはアラン・ヤンと脚本を書いた『Parents』に続いて、リナと書いたこのエピソードの脚本でエミー賞を勝ち取った。
前述のエピソードほど社会的な色はないが、Devが彼女とデートでテネシー州ナッシュビル(カントリー音楽とチキンの街)に行き肉を食べまくるS1E6『Nashville』はひたすらかわいい。そしてS1E10では、彼女との結婚に悩むDevが妄想シーンの中で見せる結婚観に首をブンブン振って頷いてしまう。
“普通の”生活を送るためにこの時代遅れな可能性のある慣習に従って彼女をパートナーとしますか?運命の相手を探す理想の道を諦めて先に進むために彼女とうまくやっていく努力をする準備はできていますかーー。
このドラマは、アジア系アメリカ人やレズビアンといったマイノリティの物語であり、等身大のアラサーの物語でもある。
最終話のS2E10では、Devにテレビ番組の司会の仕事をくれたプロデューサーがセクハラで告発され、Devも無職になる。皮肉なことにその脚本を書いたはずのアジズがmetoo問題で告発されたため、この番組もそのまま打ち切り状態に。アジズはハリウッドにいられなくなり諸外国を放浪、日本にも数カ月住んでいたらしい。2019年にNetflixのスタンダップスペシャルで事実上“復活”しているが、この後メインストリームに戻るのかはまだ分からない。
アジズへの告発についてはここでも紹介されているが(この記事のトーンにはまだ同意できない)、ここまでくると正直もう何が白で何が黒なのか、一読しただけでは判断できない。少なくとも、Netflixスペシャルでの復活はこうしたmetooの危うさや真の“同意”について真摯な意見を交わせる機会だったが、アジズはそれをせずにひとまず低い姿勢をとることで、復活すること自体を優先させたように思う。
ハンナ・ギャズビーのナネット(Hannah Gadsby: Nanette)
オーストラリアの離島で育ったレズビアンで、ADHDと自閉症の診断を受けたスタンダップ・コメディアンのハンナ・ギャズビー。政治も下ネタもすべて笑いに変えるスタンダップのイメージとは一線を画した怒りの込もったパフォーマンスで、彼女の生きづらさが痛いほど伝わってくる。
よく「怒っていたら対話はできない」という人がいるけれど、そういう人にはまず人の怒りを受け止めることを覚えてほしい。
美術史を専攻していたという面もある彼女が西洋美術史(ピカソやゴーギャン)を糾弾するのを見て、私は「作品に罪はない」とは言えなくなった。
Empire/エンパイア 成功の代償
上述の小洒落た今風の作品たちとは違って、愛憎!金!権力争い!裏切り!ショービズ!と迫力押しの音楽ドラマ。大手レコード会社を1代で築いた伝説的ラッパー・ルシウスの3人の息子の後継者問題がメイン。
次男のジャマルはシンガー・ソングライターとしての才能を持ちながら、ゲイであることで父親から蔑まれる。先述のApple TV+『テレビが見たLGBTQ』では、幼い頃にハイヒールを履いて遊んでいたジャマルがルシウスから暴行を受けゴミ箱に放り込まれるという衝撃的なシーンが紹介されている。
ジャマル役のジャシー・スモレットは、S5の撮影途中だった2019年に自身への暴行(ヘイトクライム)を偽装するという前代未聞の事件で逮捕。一度は不起訴になったものの、検察側の公正さが問題視され今年に入って再度起訴された。
グレイズ・アナトミー(Grey's Anatomy)
S13まではprime videoとhuluで見放題、それ以降はレンタルなど
ドラマが面白いのは前半だが社会的側面が強くなるのは後半
基本的には医者が所構わずイチャイチャしている医療メロドラマ。手術室や緊急外来での臨場感もさることながら、一番注目に値するのはあらゆる時事問題を取り込みあらゆる属性の人を登場させようという意気込みだ。
L、G、B、Tの医者も患者も登場し、トランス男性の医者はトランス男性の俳優が演じる。「私の代名詞はtheyです」と言う患者に戸惑う初老の黒人の医者もいれば、「伝えてくれてありがとう」とすんなり受け入れる若い医者、ヒジャブを被った医者、たった一回の信号無視で永住権を奪われ国外退去を余儀なくされるラテン系移民の医者、PTSDに苦しむ元軍医もいる。
同性カップルの結婚も離婚も親権争いも描けば、主人公はアフリカから養女を迎え入れるわ、高すぎる保険料のせいで手術代が払えない患者のために保険金詐欺を働くわ、その結果科せられた社会奉仕活動で出会った無保険の女性たちにその場で診療を始めるわ。アーミッシュの両親が子どもへの治療を拒否する場面や、性暴行を受けた患者にレイプキットを使用する手順を事細かに描く回もある。
肝心のドラマはドロドロのグチャグチャになりすぎて視聴者もいい加減離れてきているが(医者たち避妊しなさすぎ)、この果敢な姿勢に毎回勇気付けられる。
Superstore ※番外編
※日本未上陸 NBCの公式サイトで(アメリカにいれば)観られる(英語字幕あり)
ビジネススクールを出ていながら色々失敗して大手スーパーの店員になったジョナ。たいてい彼より学歴の低いほかの従業員たちに、意識高い系のジョナが根気強く啓蒙し、職場環境を改善しようとしたり、労働組合を作ろうとしたりと奮闘する。基本的にみんながアホすぎることによって笑えるコメディなので、そのアホさと扱うトピックの真面目さのギャップがすごい。
避妊薬を薬局コーナーからなくすためにすべて買い上げようとするクリスチャンの店長、トランス女性を女子トイレに入れるなとスーパーの前で抗議し始める女性客、永住権を持っていなかったことをある日突然親から知らされ強制送還されてしまうフィリピン系のスタッフ、人員不足で出産直後から働かされボロボロのフロアマネージャー…。
ハロウィンエピソードでは、仮装コンテストに勝ちたいスタッフが、白人スタッフのラスタやアラジンなど他の人の仮装を片っ端から「文化盗用だ」と言ってやめさせる。しまいにはスーパーマリオも「イタリア人に失礼だ」と言われる始末。
フェミニズムがテーマの回では、女性がCEOの会社にスーパーを買収されて脅威を感じる男性陣に「フェミニズムが存在するということは何かを奪われることとイコールではない」とジョナが説く場面で思わず拍手を送った。